makaran宝箱

時事ネタ・法律・エンタメなどなど、様々な話題を分かりやすく&面白く味付けしてお届け!

バカッター問題から、雇用を考える

最近、チェーン店系の飲食業で、いわゆる「バカッター問題」が連発しています。

 

調理器具を股間に押し当てる、ゴミ箱に捨てた食材を拾って調理台に置く、床に擦り付けた鶏肉をフライにする…等々。

今に始まった事でもないですが、これだけ連発で報じられると「何だかなぁ…」とゲンナリします。

 

-------------------------

 

最も悪いのは、「やらかした本人たち」なのは間違いないですね。

未成年とかバイトとか、そういった事で手心を加えること無く、法律に沿って厳正な対応をして頂きたいところ。

 

そう思っていたら、以下の記事を見つけました。

 

nlab.itmedia.co.jp

 

従業員の悪ふざけ動画が元で、大被害を受けた寿司チェーン「くら寿司」が動きました。

騒ぎの元凶である従業員を解雇し、民事・刑事の双方で法的責任を追及すると発表。

追及の詳細までは記事に書いていませんが、くら寿司レベルの企業が受けた損害は、かなり大きいでしょう。

金額に直すと、数千万~数億円の賠償金を求められても不思議じゃないですね。

 

くら寿司によれば、「関係者や従業員の信頼回復が目的」「馬鹿騒ぎをやらかした連中がどうなるか、厳しく対応する事で、世間の風潮に一石を投じたい」とのこと。

良いんじゃないでしょうか。

 

給料を貰っている以上、組織の一員です。

意図せず起きた事故ならまだしも、「悪ふざけで大損害発生」ですから。

責任はハッキリさせた方がいいですね。

 

-------------------------

 

さて…。ここからが当記事の本題。

テーマは「やらかした連中を罰すれば、それで再発防止になるのか?」

 

 

結論から言えば、「罰するだけでは不十分。同じ問題は無くならない」と思います。

同じ事業所では再発しないかも知れませんが、他店・他組織で似た問題が起き続けるでしょう。

 

なぜなら、騒ぎを起こす連中は「自分は大丈夫」「仲間内の事だから、外には漏れない」という、根拠の無い思い込みがあるからです。

 

「騒ぎを起こしても、自分は大丈夫」と断言できる人は、ある意味凄い。世論や法律を超越した方なんでしょうか。

 また、そういう「自分は大丈夫」と仰る方は、自信の根拠に「世間にはバレないから」という考えがあるみたいですね。

 

それは間違いです。ネットに上げた情報で、拡散しないと断言できるものは、ありません。

情報というものは、必ず漏れます。特に、誰でも見る事が可能・誰が見てるか分からないネットでは、その傾向が顕著。なぜなら、拡散を止めるブレーキが無いから。

騒動の主は、「仲間内だけの話で収まる」と考えているのでしょう。しかし、ネットは全世界に繋がっていて、数十億人が見ているもの。怖いですよ。

 

そんな勘違いを正す為には、騒動の後にどうなるか、ハッキリさせる事が重要。それは間違いありません。

個人名を出す・出さないはともかく、どの程度の賠償を背負う羽目になったのか、明確にした方がよい。

「騒ぎあったよね~」で終わらせるのではなく、「騒ぎの結果、こんな酷い目に遭った」というリアルな状況や金額を出す事が重要。

 

-------------------------

 

しかし、「やらかしたらどうなるか」をハッキリさせるだけでは、抑止力として不十分です。その情報を、広く拡散・周知させる事が重要です埋もれさせては駄目。

 

マスコミが特集記事を組み、情報発信するのも有効。

若い方向け(特に学生アルバイト)には、学校の授業で採り上げるのもアリ。

厚生労働省(労働)、文部科学省(教育)、法務省(刑罰)、その他関係各所が情報発信するのも効くでしょう。

それらの情報を、家庭内で共有し、普段から話題にする事も必要。

 

最も有効なのは、「職場での受け入れ時に、しっかり説明すること」でしょう。

職場毎に状況は違います。過去の事例から「自分の職場で起こりそうな騒ぎ」を推測し、労働者に周知徹底する事で、炎上行為の抑止が期待できます。

加えて、「もし馬鹿やれば、厳しく対応します。過去にはこういう事例が…」等と、事前に説明しておく事も有効。(ただ、法的に大丈夫なレベルにしておかないと、労基法違反や脅迫になってしまう恐れがあります。法律の専門家を交えて考えた方が良いですね。)

 

-------------------------

 

上記の様に、「やらかした奴には、厳しく対応する」という情報を徹底すれば、損害賠償や刑罰を恐れて、馬鹿騒ぎは減ると思います。

しかし、それでもまだ不十分。別角度からの補強が必要です。

 

それは「騒ぎを起こさず、マジメに働けば、こんなに良いことがあるよ」と、報奨を示す事です。いわゆる「信賞必罰」。

 

一番簡単な手は、「高い給料を払うこと」

バイトを「ただの安価な労働力」と見てはいけません。最前線である「現場」で働く、大事な労働者です。給料を高くすれば、それに見合う働きを期待できます。

労働者に「ふざけて騒ぎを起こせば、高い給料が貰えなくなる」と思って貰えれば、炎上抑止効果は抜群です。

 

-------------------------

 

ただ、給料を高くするだけでも駄目。職場の状況・雰囲気を良くする事も重要。

炎上騒ぎを起こす人は、「職場の悪い雰囲気にブチ切れて騒ぐ」という場合もあります。

 

有名な例として、「某飲食店のワンオペ事件」があります。

 

とあるチェーン系飲食店で、人件費を抑える為に「夜中は調理・レジ・店内管理を1人でやれ」と管理側がゴリ押して人員配置した…なんて事例がありました。

労働者を1人に減らしても、店の規模が1人分に減るわけではありません夜中に、大勢の客が来る事もよくあります。そこに1人の労働者では…対応は無理。どんなに高い給料を貰っても、労働能力には上限があります。

 

現場労働者に無理を言った挙句、業務が回らなくなり、ブチ切れた労働者が職場放棄。その様子を客が撮影してネットに拡散し炎上。

職場放棄した労働者が責められるのは仕方ないですが、「そうなる方向に追い込んだ管理側の責任はどうなの?」と問われれば…。

 

普段から、職場の状況に気を遣っていれば、事が起こる前に動けたかもしれません。

 

-------------------------

 

こういう問題で大事な点は、「事前に対策を考える事」「労使双方が歩み寄る事」の二つ。

 

「やらかした者を責めただけ」で終わっては、また次のやらかしが起きます。

「騒ぎの理由は何か?」まで考えて、初めて抑止へと繋がります。

 

「労働者に口頭注意する」程度では、不十分。

  1. 「ひとこと注意」程度ではなく、「教育」レベルで周知徹底させること。
  2. 騒ぎを起こせば損だと思わせるくらいの、高い報奨を普段から出すこと。
  3. 騒いだ者の末路を、ハッキリと示すこと。
  4. 普段から「騒ぎの元になりそうな状況」について考え、改善すること。
  5. それでも騒ぎが起こった時、そうなった原因を冷静に分析すること。
  6. 原因に「管理側の落ち度」があれば、素直に認めて直すこと。

少なくとも、これだけの項目には注意した方がいいでしょうね。

労働者側だけでは、実現不可能。管理者も努力しないと駄目。

 

--------------------------------

 

管理者と労働者。

職場は、どちらか一方だけで作るものではありません。

歩み寄りが大事。

 

上手に歩み寄れた組織は、かなり強力な組織になります。

ライバルを薙ぎ倒して、業界トップに君臨するかも知れません。

 

歩み寄りには、「利益に直結しないコスト」が発生します。教育費用とか、改善費用とか。

そこを重視するかしないかで、炎上発生率は大きく変わるでしょう。

管理側の心構え次第。

 

 

【参考書籍】『炎上とクチコミの経済学』

 

↓↓↓↓↓書店リンク↓↓↓↓↓

【ebook-japan】

【NTTぷらら/光テレビブック】

【漫画全巻ドットコム】

【e-hon】

【総合書店 honto】