WELQ騒動の記憶を語るコラムの、4回目になります。
前回までの内容を簡単にまとめると、
- 大企業「DeNA」が運営する医療情報サイトに、「WELQ(ウェルク)」というものがあった。
- Google検索の上位に出る為の対策(SEO)を徹底追究した結果、見事成功する。
- しかし、記事内容がデタラメ過ぎて、各方面から激しいツッコミや抗議を受け、ネット史に残る大炎上事件になった。
- WELQは、自称「医療情報サイト」。しかし、実際は主張の根拠が曖昧過ぎる記事ばかり。酷いのになると、「肩こりの原因は、幽霊」という記事もあった。
- 炎上記事が多発した背景には、「運営側のチェックが不十分過ぎる」「記事を書く側は、クラウドソーシングで募った人々。専門家集団でも何でもない」というものがあった。
- そんな酷い体制なのに、ひたすら記事を量産する目的は、「目立つ事で閲覧者を増やし、広告収入を増やすこと」
こんな感じでしたね。
今回は「炎上後のDeNAの対応」について、触れていきます。
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結論から言えば、こうです。
「DeNAの事後対応は、WELQの記事内容と正反対で、かなりマトモなものだった」
本格炎上後、DeNAの上層部(社長など)が、大勢の記者を入れた会見を行います。ネット生中継も行われました。私も見てました。
DeNAは、自らの非を認め謝罪。質疑応答を含め、3時間に及ぶ長丁場。DeNA側は、できるだけ質問に答えようと努力している様子でした。「誤魔化して逃げよう」「会見したというアリバイを作ろう」という感じは無かったと思います。
まあ、あそこまで酷い内容の記事を流し、中には「薬機法(旧・薬事法)」や「著作権法」等に違反している疑いがある。
そんな話も多かったので、開き直るワケには…いかないでしょうけど。
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未だに、WELQのページは存在しています。但し、記事は一切なく、短い謝罪文と連絡先が掲載されているだけ。
「DeNA」といえば、このトンデモサイトの話…こういう図式が完全に消える見込みは、今のところ無さそうです。
引っかかっているのは、「DeNAに対して、このトンデモサイトの作り方を指南し、構築に深く関わったとされている女性企業家が雲隠れしていて、未だに公の場で喋っていない事」ですね。
海外在住との事で、炎上直後には現地に飛ぶ記者もいた様ですけど、逃げられたんでしょう。取材した記事を見た記憶がありません。
さて、本日はここまで。
しかし、まだ話は終わらないんですよ…
次回は「この炎上が、私の活動にとって大迷惑」という話を。
私が、約2年間、本格的なネット執筆活動から離れる事になった経緯について。
決して愚痴ではありません…。
--------------(記事了)--------------
【参考書籍 書店リンク】
『健康を食い物にするメディアたち ネット時代の医療情報との付き合い方』
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